新経営体制と電子版発行への対応【主張】8月4集(生保版)

新経営体制と電子版発行への対応
 本紙6月3集号3頁「週間の動き」に掲載したとおり、当社は、6月1日付で新たな代表者を迎え業務を進めている。今回の役員人事は、コロナ禍によって急変した外部環境に対応すべく実施したものであり、その意義を解説することとしたい。
 当社の主要な事業は、毎週発行する「インシュアランス生保版」「インシュアランス損保版」及び生損保各社から提供される年度末決算資料を基に作成する「決算統計号」を読者の元にお届けし、それぞれの業務に役立つことで、結果的に保険業界の発展に資することを掲げている。
 周知のとおり、昨年来の新型コロナウイルス感染症の拡大により、本紙の読者層のうち、コロナ流行前の本社勤務から在宅勤務に移行した割合が少なからずあり、現在もそれが続けられていることを確認している。本紙は、統計号も含め発刊以来、「紙」ベースの発行形態であり、このことが、昨今の保険業界におけるデジタル化の進展に対応できていなかったことや、統計号については国内だけでなく海外の金融業界や調査機関等からの引き合いもあり、電子版(CD―ROM)の早期発行要望が寄せられていたものの、それらの期待に応えられなかったことに、忸怩たる思いがある。
 今般の新経営体制により、今後、電子版発行に取り組むことを決定、態勢整備に努めている現状にある。
 新会長に就任した仲西宏之は、(一社)日本防災教育振興中央会・代表理事として、かねてより防災教育に注力してきている。同法人の持つ防災データと、損害保険統計号のデータを融合させることで、新たな活用方法が導き出されることを期待したいものだ。また、生命保険統計号では、関心度の高い項目の一つである「府県別契約成績表」について過年版のアーカイブ化により、各都道府県ごとの立体的な推移の把握など、利用者の業務遂行に一層役立てられるのではないか。
 新社長に就任した石井 隆(前ジェンリー・ジャパン・サービス㈱代表取締役)は、長年に亘り再保険業務に携ってきた経験を有している。この間に蓄積した知見・ノウハウを本紙に惜しみなく提供いただくことで、読者にとって、有益な情報を遅滞なく紹介することが可能となろう。
 コロナ禍により、保険業界では他の金融業界と同様に従業員の働き方が様変わりし、在宅勤務とともに業務推進の場においてリモート営業が拡大することとなった。このような情勢を踏まえて、本紙としても従来の「紙」のままでは、読者のニーズに応えられないため、電子版発行を決断した次第である。過年版のアーカイブ化を含め一挙に提供できるものではないが、DXの推進に対応しつつ更なる紙面の向上とともに、保険業界にとって、真に役立つ専門紙となることに期待していただきたい。           (石原)